『異常なし』は『問題なし』ではない
『PHAJ症例発表会2024下半期』振り返り
今日は宮本ミキコさんのご発表から感じたことをお話しします。
宮本さんのご紹介はこちら
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https://petaroma-homecare.or.jp/instructor/instructor-682/
1歳で安楽死と言われた愛猫
かなり衝撃的なタイトルです。なかなか聞く言葉じゃないですよね。
しかも1歳・・・
元々は元気いっぱいの猫ちゃんだったのですが、ある日突然、ふらつきや痙攣がみられるように。
かかりつけの病院で検査をしても
【異常なし】
大学病院でできる限りの検査をしても
【異常なし】
だったとのこと。
けれど、もしかしたら別の検査をすれば異常が発見されるかもしれない。
その検査方法は
『病理解剖検査』
亡くなった後の検査方法です。
今現在、生きているこの子に何が起こっているのか、今できる検査ではもう限界なんですね。
つまり、原因が全くわからないんです。
原因がわからないということは、現代医療で考えられる治療法がないということ。
もし、病理検査で発見される病気だとしたら『安楽死』を考えないといけないものだと告げられたとのことです。
検査を受けて『異常なし』っていうのは一見、嬉しいことにも思えますが『異常なし』なのに問題が起こり続けているということは
恐怖です・・・。
『異常なし』っていうのは『問題なし』ってことではなく、いま、現代医学でわかる範囲で言うと『異常なし』っていうことにすぎません。
つまり、検査では
『分かってることしか分からない』
んですよね。
病気のこととか、検査のことだけじゃなくって世の中全部そうです。
これまでに分かってること明らかにされていることと一致するかどうか、それを判断するしかないんです。
そして世の中には『分からない』ということがいっぱいある。
逆にいうと、『検査』で何かが分かったとしても
それは本当にそうなのか?
っていうのも疑ってみる目が必要かもしれません。
なんせ『分かること』しか『分からない』わけなので、
この結果が出たから〇〇だ!
と、過去の事例から判断したとしても、この結果で△△ということが新たに発見されるかもしれないんだから。
・・・と、こういうことは医学系の研究者の間で日々研究されて新知見が発見されて、それが医療・獣医療に生かされてくるわけなので。
そこは専門家にお任せするとして。
じゃあ、
『飼い主にできることはなんなのか?』
っていうと
検査結果を見るんじゃなくて、今、目の前にいるこの子を見ること
だと思うんです。
いま、この子はどうなのか?
検査結果ではなく、飼い主さんにしか分からないことがある。
じゃあ、おうちでは何をしてあげられるのか?
宮本さんの猫ちゃんは、その後、今どうなったのか、めっちゃ気になりますよね!?
動画も交えてのご発表でとても分かりやすかったです。
宮本さんの発表、ぜひ聞いていただきたい!!