ぐるぐる回って転倒、ゴハンが食べられない
シニアになってくるといろいろ問題が出てくるんだけど、医療ケアだけでは何ともならない問題だったりします。
『まぁ、歳だから仕方ないよね~』
というもの。
こういうときこそおうちでケアするペットアロマホームケア、大活躍です。
そのなかでも『前庭疾患』という病気があるんですけど、これはほんとうにご相談が多い疾患の一つ。
私にご相談が多いってことは、つまり病院で出来ることが限られているということの裏返しなんですよね。
高齢になってきたワンちゃんが突然めまいを起こしてぐるぐる回って転倒。
・立ち上がれない。
・ゴハンが食べられない。
・吐き気がある。
というような状態になります。
その背景に脳炎とか中耳炎とか、もとになる別の病気がある場合もありますが、原因がよくわからないという場合もあります。
高齢になって起こるものは
【原因がよくわからないタイプ】が
とても多いんですよね。
殆どの場合は、数日~数週間で何もしなくても回復する。斜頸(首が傾いてしまう)が残ることがあっても本人はいたって元気ということも多いようです。
とはいえ。
昨日まで元気だった子が突然めまいを起こして起き上れなくなったら・・・
それはそれは、飼い主さんはびっくりしてしまいますよね。
こういうときに慌てないように知っておくってことは大事だなって感じてます。
PHAJ講師養成講座の中では講義動画の中でお話ししてるのですが
受講生さんで「聞いたことが無い」というかたも結構いらっしゃいます。
ですが、受講生のなかでも獣医師さんに聞くと「多いですよね」という反応です。
ね。
多いんです。
けど、一般の飼い主さんにはあまり知られてないってことで、いざというとき飼い主さんがパニックになってしまうことがあるんですよね。
講義の中ではしっかりお伝えしているので、いざ、受講生さんちのワンちゃんでこういうことが起こった時
「あれか~!!!」
となり、冷静に対処していただけるようです。
知っておくって大事。
原因がよくわからないうえに何もしなくても改善する場合もあるので、病院で出来ることとしては
食欲がない、
嘔吐がある、
という場合の対症療法や
点滴くらいしか出来ないんですね。
念のために・・・と、抗生物質やステロイドが多めに処方されている場合もあるようですが、それがちゃんと根拠に基づく処方なのか、そうではないのか、、、
疑問が残ることもあります。
『念のために、、、と過剰投与になってしまう』というのは、獣医師側から見ると分かる部分もあります。
やはり、飼い主さんは早く何とかしてあげたいから、獣医さんには出来る限りの処置をしてほしい。
獣医さんは、実際は出来ることと言えば補液くらいしかないなぁ~
と思ったとしても
飼い主さんの気持ちを汲んで多めに薬を出しておくっていうのはけっこうよくあること。
だとすると飼い主側が、この症状についての知識を持っておいて
「え?お薬そんなに必要なの?」
って思ったときには
「この薬は何のために必要なんですか?」
って聞くことができるといいですね。
で、以前、受講生である某動物病院の院長先生から聞いたのですが、ペットアロマホームケアでの前庭疾患のケアを学んだ後にちょうどそういう受診があったそうです。
動物病院で対症療法しかできない中、飼い主さんはなかなかめまいが良くならない子に
「早くなんとかしてほしい」
という気持ちが強かったようで。
この獣医さんは勉強したばかりのペットアロマのケアを試してみたそうなんです。
すると
飼い主さんも驚くほど症状が治まってきたそう。
「魔法!?」
ってほどだったと。
これはすごい。
獣医師側としても薬でなんともならない場合に飼い主さんに提案できることがあるって素晴らしいことですよね。